2025/3/9
[ 初回公開日:
2023/11/6
]
大企業のDX 現場におけるリアルな課題をLooker導入を例に その1


DX進行の根本的課題
DXを進める上で、大企業における最大の課題は、ツールの導入・データ連携が完了しても現場での利用及び活用が困難であることです。
大企業であれば、ツールの導入及び利用開始に至るところまでは進めることができます。これは、必要な人材と費用、そして外部のパートナーが揃っているためです。日本のITやDXが遅れているとはいえ、世界第位の経済規模を誇る先進国であり、大企業やスタートアップには優秀な人材がたくさんいます。世界中で利用されているツールを自社に導入することは、問題なく実現可能です。しかし、現場での利用と活用については、話が大きく変わってきます。
この本質的な課題については、次の記事「大企業のDX 現場におけるリアルな課題をLooker導入を例に その2」でさらに詳しく取り上げます。
日本企業のDX進行度
デジタルトランスフォーメーション(DX)は、日本の企業において重要な経営課題となっており、多くの企業が積極的に取り組んでいます。経済産業省が推進するDX認定制度の普及や、アフターコロナ時代のビジネス環境変化によるデジタル化の加速もあり、DXへの注目度は高まっています。しかし、企業によって進行度には大きな差があります。一部の先進企業ではデータドリブン経営が定着しつつある一方、多くの企業はまだ導入段階や初期フェーズにとどまっています。
現場で直面する主な課題
DXを推進する過程で、企業は多くの課題に直面しています。特に顕著なのがデータに関する問題です:
データの断片化: 部門ごとに異なるシステムを使用しているため、データがサイロ化している
データ品質の問題: 不正確・不完全・重複したデータが分析の精度を下げている
データアクセスの制限: セキュリティ上の懸念から、必要なデータに現場がアクセスできない状況がある
データ分析スキルの不足: 現場の社員がデータを適切に分析・解釈するスキルが不足している
これらの課題は、企業のDX推進を妨げる大きな障壁となっています。
Looker導入の背景
データ活用の重要性
「データは21世紀の石油」と言われるほど、ビジネスにおけるデータ活用の重要性は高まっています。顧客行動、市場動向、業務効率など、あらゆる側面でデータを活用することが競争優位性につながります。特に、リアルタイムでのデータ分析と意思決定が可能になれば、市場変化への対応力が飛躍的に向上します。
Lookerの選定理由
GoogleのBIツールであるLookerは、その強力なデータモデリング機能(LookML)と直感的なインターフェースから、多くの企業に選ばれています。Lookerの主な利点は:
データの民主化:技術的知識がなくても誰でもデータにアクセスし分析できる
セルフサービス分析:ITチームに依存せず、ビジネスユーザーが自ら分析を行える
データガバナンス:一貫したデータ定義により、組織全体で同じ「単一の真実」に基づいた分析が可能
柔軟な連携性:様々なデータソースと接続でき、既存システムとの統合が容易
Looker導入プロセス
導入準備
効果的なLooker導入のためには、十分な事前準備が不可欠です:
データソースの特定と整理
重要なKPIとビジネス指標の定義
主要ステークホルダーの特定と巻き込み
データガバナンスフレームワークの構築
この段階では、「何を知りたいか」というビジネス上の問いを明確にし、それに必要なデータを特定することが重要です。
データインテグレーション
Lookerを既存のシステムやデータソースと連携させる段階です:
データウェアハウスとの接続設定
データモデル(LookML)の開発
セキュリティ設定とアクセス権限の構成
初期ダッシュボードの作成
この段階では、データエンジニアとビジネスアナリストの協力が不可欠です。
スタッフ教育
Lookerの価値を最大化するためには、ユーザー教育が極めて重要です:
管理者向け高度トレーニング
一般ユーザー向け基本操作研修
部門別のカスタマイズされたワークショップ
継続的な学習リソースの提供
効果的な教育プログラムにより、ユーザーはLookerを日常業務に取り入れ、データドリブンな意思決定を行えるようになります。
初期の成果と反応
プロセス改善例
Looker導入による初期の成果としては、以下のような改善が期待できます:
レポート作成時間の大幅短縮(例:月次レポートが5日→数時間に)
データへのリアルタイムアクセスによる意思決定の迅速化
カスタマイズされたダッシュボードによる業務効率の向上
部門間のデータ共有とコラボレーションの促進
チームのフィードバック
新しいツール導入に対するチームの反応は、成功の重要な指標です。初期段階では以下のようなフィードバックが予想されます:
ユーザーフレンドリーなインターフェースへの肯定的評価
データアクセスの迅速化に対する満足
より詳細な分析が可能になったことへの評価
学習曲線の存在に対する懸念や追加サポートの要望
これらの初期フィードバックを基に、導入戦略を継続的に調整することが重要です。
本質的な課題については、次の記事「大企業のDX 現場におけるリアルな課題をLooker導入を例に その2」でさらに詳しく取り上げますので合わせてお読みいただけますと幸いです。
また、Googleの提供するもう一つのBIツールLooker Studioとの比較やLookerとLooker Studioの競合ツールについては以下の記事をご覧ください。
LookerとLooker Studio(旧Google Data Portal)の徹底比較!2025年BIツールの選び方
この記事を書いた人




























