2025/7/29
[ 初回公開日:
2025/7/28
]
Studio案件の“獲得経路”と“リアルな案件管理” - 第2回Xスペース開催レポート【イベントアーカイブ】

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はじめに
2025 年7月23日、IT+の野口・溝口による第2回Xスペースライブ「アイティプラスの雑談」を開催しました。今回のテーマは「Studio案件の獲得方法」。
第1回のテンプレート回に続き、今回はより「営業・実務」に焦点をあてたテーマです。
安定的に受注を増やすための“仕組み”や“視点”に焦点を当てて深掘りしました。
テーマの背景
事前アンケートの投票では「案件の獲得方法」に票が集まりました。その結果、今回の配信では実際の流入経路や、受注率を高めるために行っている取り組み、社内で管理している数値やツールの紹介を中心に構成しました。
- はじめに
- テーマの背景
- 1. オープニング:前回振り返りとStudioテンプレート制度変更
- 2. Studio案件の“流入経路”5パターン
- 3. 利用ツール:BtoB特化の管理体制
- 4. 数字で見るStudio案件:流入から受注までの歩留まり
- 流入元の内訳
- 成約率の実態と背景
- 単価と納期の目安
- 5. 案件につながる「きっかけ」設計
- コンテンツ
- メルマガ・SNS
- 6. 最初はどうやって案件を増やしていったのか
- 既存顧客に「作らせてほしい」とお願いした初期フェーズ
- 制度変更前から振り切って動いていた
- 実績づくりは「業種を絞って」戦略的に
- 尖った実績は中長期的に効いてくる
- 7. Q&Aからの抜粋
- 8. 第2回 スペースライブ アンケート結果まとめ
- 設問|次回取り上げてほしいテーマ・話題
- 設問|その他のご意見・ご要望
- 9. まとめ:2人チームでも案件が絶えない理由
1. オープニング:前回振り返りとStudioテンプレート制度変更
前回のスペースで紹介したテンプレートデザイナーの実情については、多くの反響をいただきました。ありがとうございました!
ただ、その後、7月11日にStudioテンプレート制度の変更(販売時の手数料無料化など)が発表され、我々としてもテンプレからの収益戦略も再考する必要性が出てきました。
2. Studio案件の“流入経路”5パターン
案件の主な流入経路は以下の5つ:
IT+のコーポレートサイトのお問い合わせフォーム
Studio Expertsページ経由
Studio社からの直接紹介
既存顧客からのリピート依頼
顧客・外部パートナーからの紹介(例:カメラマン杉野氏)
加えて、「SANKOU!」「muuuuu.org」「WebDesignClip」などデザインギャラリーサイトからの流入も多いものの、同業者からの流入が多いため案件化にはつながりづらいです。
3. 利用ツール:BtoB特化の管理体制
IT+では、BtoBのWeb制作業務に以下のツールを使用しています。
HubSpot:問い合わせフォーム、顧客管理、案件管理、メルマガ配信
Google Analytics 4 / Looker Studio:アクセス解析
Googleスプレッドシート:流入別のセッション数、案件数、成約数などを月次で記録(※)
※HubSpotやGAだけでは、営業系スパム等も混ざってしまうため、Google Sheetsによるアナログ管理も併用しています。
4. 数字で見るStudio案件:流入から受注までの歩留まり
月間アクセスは2〜3万セッション。
流入元の内訳
オーガニック検索(約50%)
Google検索経由
SEO記事(IT基礎用語、Studio機能解説、Wix・WP比較、Shopifyノウハウなど)が流入源
デザインギャラリーサイト経由(約30%)
SANKOU!、MuuMuu、WebDesignClipなど
Direct(約10%)
ブックマークやURL直接入力
その他(約10%)

成約率の実態と背景
IT+では、問い合わせ(=リード)に対し、おおよそ50%が商談(案件化)に進み、さらにその50%が成約に至るという実績があります。
つまり、リードから最終的な受注までの成約率は約25%。これは一般的なBtoB領域と比較しても非常に高い数値です。
一般的な業界水準では、「リード→商談化」で30%前後、「商談→成約」でさらに30%前後とされ、最終的な成約率は10%前後とも言われる中、2〜3倍の成果が出ている計算になります。
当然ですが、成約率が高いのは「既存のお客様」からの相談です。8〜9割が成約となっており、こちらの納期でお断りする以外は当然ですがほぼ決まります。(既に知った仲ですのでやりとりもスムーズで、お互いに進めやすい。)
全体的に「納期が合わずお断り」など、実は成約できた可能性の高い案件が他にもあったという状況もあり、キャパシティやスケジュール調整の制約によって逃した案件も一定数存在します。

単価と納期の目安
LP制作:約50万円〜、納期1ヶ月〜
コーポレートサイト:100〜200万円、納期2〜3ヶ月
相見積もりになった際にお聞きする他社の見積もりと比べると、弊社は高くもなく、安くもなくという価格帯だと思います。
5. 案件につながる「きっかけ」設計
Studio案件につながる「問い合わせのきっかけ」を意識した情報設計について、IT+では以下のような取り組みを継続しています。
コンテンツ
IT+においては、案件につながるコンテンツとしては以下が効果的だと思っています。
ブログ記事(WordPressとStudioの比較記事など)
Studio Expertsページでの制作実績一覧
Studio Showcaseでの事例掲載
IT+のコーポレートサイト内の制作実績ページ
特に、ブログ記事については長期的な取り組みにより「プリントスクリーン」のような業界的にはビッグワードにて継続的に上位表示を続けていることにより、ドメイン評価が高いことは重要なポイントだと思っています。SEOに強い過去記事群(例:「プリントスクリーン」解説記事)がドメイン評価を支えていることで、結果的にStudio関連キーワードやその他新規で投稿する記事についても上位表示されています。
また、「StudioでのWebサイト制作の進め方|自社で運用をスムーズに!」という弊社のStudio制作の進め方も記事として公開していて、初回商談の後にもメールで共有させていただいたりしています。
メルマガ・SNS
メルマガは年間数件程度の送付、ナーチャリングではなく主に情報共有として、またSNS(X)はDMからの案件相談を目的にしておらず、「信頼を可視化する場」として公私含めた情報発信に活用しています。
このように、IT+では「SEO」「Studio公式サイト掲載」「制作実績の継続的な追加」などを、“目的を持ったきっかけ作りの場”として設計し、地道に更新を続けています。
6. 最初はどうやって案件を増やしていったのか
Studio案件がまだ少なかった初期、IT+が最初に行っていたのは、「まず作る」ためのアプローチでした。
既存顧客に「作らせてほしい」とお願いした初期フェーズ
Studioがまだ浸透していなかった頃、既存のお客さんや知人に「安くていいから、一度Studioで作らせてほしい」とお願いし、実績を重ねることを最優先に動いていました。ノーコードという言葉自体がまだ一般的でなかった時期の話です。
制度変更前から振り切って動いていた
当時、Studioのパートナー制度が変わる前で、まだ10〜20社程度しかパートナーがいなかった頃。その初期段階から動いていたことが、今につながっていると実感しています。
実績づくりは「業種を絞って」戦略的に
とにかく最初は実績が必要でしたが、ターゲットとなる業種をある程度絞って積み上げたほうが効果的だという手応えもありました。
近い業種の人がそれを見て「うちもやってほしい」と言ってくれるようになるケースがあったからです。
尖った実績は中長期的に効いてくる
短期的には難しいこともありますが、特化したりユニークな実績を持つことが、営業面でもブランディング面でも後々活きてくるという考えで、積極的に取り組んでいました。
7. Q&Aからの抜粋
初心者がStudioに慣れるための第一歩は?
→ 公式動画、ヘルプ、無料テンプレートの編集・観察が王道。CSSやHTMLの基礎理解があるとスムーズ。40代からWeb制作に挑戦、転職希望の方へのアドバイス
→ ノーコードツールでの実装は習得しやすく、実績と特化領域を積み重ねれば可能性は大きい。ただし、実装自体のスキルは努力により向上するが、デザインとなると話しは変わってくるのでそこは重要な点。グランプリ受賞による直接的な案件増加は?
→ 意外と大きな変化はなかったが、「旅と仕事と」「しまなみ」の閲覧者からの好意的な反応は増加中。
8. 第2回 スペースライブ アンケート結果まとめ
ライブ配信後、視聴者の皆さまにご協力いただいたアンケートの結果といただいたご質問への回答をご紹介いたします。
設問|次回取り上げてほしいテーマ・話題
Q. Studioに振り切った理由は何ですか?
→ A. きっかけは自分でデザインしたサイトをコーダーさんとやり取りをしながら、自分の理想系に近づけていくことが難しかったことでした。どうにか思い通りにできる手段はないのか、ノーコードツールをいくつか試していく中で出会ったのがStudioでした。
Studioであれば自由にビジュアルが作れて、細かな余白の調整やレスポンシブ、フォントや行間などすべて自分の思い通りに最短でたどり着ける。
また、今まではコーダーさんの力を借りないとできなかった運用更新部分もすべて自社で完結し、セキュリティもStudio側が担保してくれる。
今後は様々な企業がそこに魅力を感じてくれるはずだと思えたことが振り切った理由です。
Q. Studioでサイト制作を希望されるお客様は、自社で更新したいという理由が多いのでしょうか?納品後の操作のフォローなどもされているのでしょうか?
→ A. はい、ほぼ100%のお客さまが自社での更新を目的としてStudioでの制作を希望されています。
フォローとしては、弊社の場合は公開直前、もしくは直後などにCMSの更新方法、デザインエディタであれば基本的な使い方やコンテンツ編集モードでの編集方法をweb会議でレクチャーさせてもらっています。
直感的に操作が可能なのでほとんどのお客さまはそのままスムーズに運用されていますね。
新しいページの追加や、何かを大きく変えたい、といった時に別途ご依頼をいただく形が多いです。
Q. アイティプラスさんでは1つの案件に対してShopifyやStudioで何人の方が関わっているのか伺いたいです
→ A. Shopifyであれば、ディレクションとして野口、デザインで溝口の2人体制が多いです。
Studioの場合は、溝口がほとんど1人で対応しています。
Q. 旅行についてお伺いしたいです。1番感動した場所や大変だった事など。
→ A.
(溝口)感動した場所はジャンルごとで異なるのでめちゃくちゃ難しいですが、自然だとアフリカとウユニ塩湖。建築はフランスのロンシャンの礼拝堂と、スペインのサグラダファミリア。全く絞れませんw
一番大変だったのはインドのバラナシからアーグラへの鉄道の移動でした。
全く理由が分からない10時間以上の遅延、到着のフォームも分からない、いつ着くかも全く分からないというインドらしい洗礼を受けましたw
(野口)一番感動した場所は、ガラパゴス諸島です。動物の距離が近いんです。
ガラパゴス諸島は人間による定住や観光の影響を受け始めたのが19世紀以降と比較的最近で、それまでほとんど人間の存在がありませんでした。そのため、多くの動物たちは人間という存在を「天敵」として進化的に認識する機会がなかったから、と言われています。朝ご飯を食べていると、小鳥がパンの乗っているお皿の真横まで来ます。軽く手で払うと、1mくらいの距離に逃げますが、またすぐに寄ってきますw

一番大変だったのは・・・大変なことばかりでしたが、印象に残っているのは、事前にたくさん打った予防注射(それもカナダで)とアフリカの一部地域で飲み続けたマラリア対策のために薬(の副作用)ですかね。副作用は特に妻。
Q. studioで作ったサイトによるSEOについて
→ A. これはよく聞かれるテーマですね。
Studioだから、というのはそれほど関係ないと思っています。なぜならば実際に弊社のこのサイトはStudio関連のキーワードはもちろん、Studioに移行する前のWordPressの時から上位表示されたいた「プリントスクリーン」や「コントロール f」のようなIT業界のビッグワードについても今もずっと上位キープしています。また、「Shopify ???」のようなキーワードでも記事を書いてあるものは上位にきます。
また、我々はSEOの超専門家がいるわけではないので、titleとmeta descriptionをちゃんと設定する、なるべく画像にはaltを付ける、という基本的なことをしかやっていません。
詳しくは、以下のブロク記事をお読みいただければと思います。主要キーワードについては、WordPressからStudioに移行したあとどうだったか、その後3年経過したがどうなっているか、ということを詳しく、Search Consoleのデータも公開して比較してあります。
「StudioはSEOが弱い?いえ、上位表示できてます。」
また、Studioはサイトスピードが遅い、のでSEOに弱い、ということが質問の背景としてはあると思いますが、確かにStudioはSPAであるため現時点ではサイトスピードという点では課題があるのは事実だと思います。ただ、一般的なコーポレートサイトやスモールビジネスのサイトでそこまで影響があるのか、というとサイトスピードよりもコンテンツ、そのコンテンツの追加、アップデートのし易さに重きを置いたほうがビジネスの成長には寄与するのではないか、と我々は考えています。その辺りについても先程のブロク記事に記載してあります。
更に、Studio社もサイトスピードの課題はずっと認識していますので、そろそろ大きな手を打ってくるのではないかと期待しています。
設問|その他のご意見・ご要望
Q. 納期の関係で案件を断ることもあるとのことでしたが、今後、会社を拡大していく予定はあるのでしょうか?
→ A. クライアントワークのキャパを増やす、社員をどんどん増やす、という意味では現時点では考えていません。
Q. Figma to Studioを使って実装することはありますか?その場合、どの用に活用していますか?(セクションごとに使う、コンポーネントのみ使っているなど)
→ A. これは制作会社さんによって大きく異なる部分かと思うのですが、実は弊社の場合はFigmaを全く使っていませんw
めちゃくちゃアナログですが、ワイヤーは紙とペン、メインビジュアルはIllustratorで考えています。(お客さんにもこの部分は見せませんw)
そして、それ以降の工程はすべてStudioで行なっています。
Q.お昼時間の配信ありがとうございました。 本日もおっしゃっていましたが、音声だけでなく画面共有もしていただける配信があると嬉しいです。 あと先日野口さんが執筆されたShopify Flowの記事が大変参考になりました。 貴重な発信ありがとうございます。
→ A. そうですよね。雑談と言いながらあの内容だと、画面共有が必要だと思っています(汗)
また、Shopify Flowの記事、読んでいただきありがとうございます!個人的には過去最高に力を入れた、スモールビジネスには役に立つ記事だと思っていますw
なので、とても嬉しいです。
Q. 楽しく聞かせて頂いてます。もっと短いスパンで開催して頂いてもいいですよ(笑)。お忙しいと思いますので無理のない程度に。
→ A. ありがとうございます!
そういっていただけるのはとても嬉しいですし、野口寄りの話題であれば頻度は増やせるのですが、おそらくニーズが有るのはクリエイティブ寄りの話題だと思っているので月1くらいが限界かとm(_ _)m
ご協力ありがとうございました!
ご回答いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
次回のライブテーマ選定や改善の参考にさせていただきます。
今回のようなリアルな声を通して、より役立つ・深掘りできるライブ配信を続けていければと思っています。次回もぜひご参加ください!
9. まとめ:2人チームでも案件が絶えない理由
自分たちの実績・ノウハウを発信し続ける
数字ベース(リード数・案件数・成約数)の状況を記録し、定点観測として利用
営業及びWebマーケティング的な視点と制作を掛け合わせた体制
ブレずにやるべきことを積み上げ続ける
これから案件獲得を強化したい方に少しでも参考になれば嬉しいです。
ご参加・ご視聴いただいた皆様、ありがとうございました!
この記事を書いた人




























